マーケティングオートメーションを活用して、どのように分析できるのでしょうか?マーケティングオートメーションでは、収集した顧客データを施策立案するために分析します。収集したデータは、顧客行動やWebサイトの状況、メール施策の反応などです。
この記事では、マーケティングオートメーションにできる分析機能を3つ解説します。また、マーケティングオートメーションに分析が必要な理由もあわせて紹介するので、参考にしてみてください。
見込み客ひとり一人の行動分析
マーケティングオートメーションでは、見込み客ひとり一人の行動を分析できます。見込み客ひとり一人の行動対象とは、Webサイト閲覧やメールの送受信などの行動データです。行動データは、グローバルIPアドレスにより特定できます。
グローバルIPアドレスの特徴は、同じものが2つない点です。それぞれのグローバルIPアドレスをたどることにより、次の分析ができます。
- ページ滞在時間から興味関心の高い商品を絞り込む
- 絞り込んだ商品に特化したメルマガコンテンツを配信
上記にあげた施策を展開するために、見込み客の属性(企業や組織など)を特定して適切な訴求ができます。
見込み客の行動をスコアリングで分析
見込み客の行動データは、スコアリング分析が可能です。スコアリング分析は、行動にスコアを付けて見込み度合いを評価します。マーケティングオートメーションのスコアリング機能では、見込み客の行動をそれぞれ配点します。たとえば、次のような配点です。
- ページ閲覧:3点
- フォーム入力送信:10点
- メルマガ開封:10点
スコアリング機能は、企業独自の評価基準により見込み客の行動から、購買行動までの確度を分析できるでしょう。
Webサイト全体の解析
マーケティングオートメーションは、Webサイト全体の解析が可能です。たとえば、Webサイトのランディングページ内の状況を顧客行動から判断します。サイトデザインや申し込みフォームの位置など、Webサイトを公開することで得られるサイト解析データから分析可能です。
メールマーケティングの結果分析
マーケティングオートメーションの施策は、メールマーケティングが主体です。そのため、メール配信後の見込み客の反応を結果として分析します。
とくに重要になるのがメール開封率です。開封されなければ、メール本文にあるWebサイトへの誘導リンクへたどり着けません。開封率を上げるには、件名や送り先属性に配慮する必要があります。
ABテストの実行
メールマーケティングの結果分析は、ABテストの実行により判断します。ABテストは、同じ配信先に、内容の異なるメールを配信して結果を比較する施策です。ABテストの実行をくり返すことにより、見込み客が反応する施策を絞り込めるでしょう。
マーケティングオートメーションによる分析が必要な理由
マーケティングオートメーションによる分析が必要な理由は、3つあります。
- 分析から課題が明確になる
- 課題から改善点が見えてくる
- 分析結果による改善をくり返す
分析から課題が明確になる
マーケティングオートメーションの分析は、自社ビジネスの課題を明確にできます。ビジネスの課題は、事業基盤を強化することが考えられます。その際、何を強化すべきか、顧客行動からの判断が必要です。
マーケティングオートメーションでは、顧客行動を数値化されたデータとして評価します。データから、訴求の弱い部分を課題として抽出が可能です。
課題から改善点が見えてくる
マーケティングオートメーションで抽出した課題は、数値による指標です。そのため、課題から具体的な改善点が見えてきます。たとえば、ランディングページのクリック率が伸びないことが課題とした場合、改善点はクリック率の増加が考えられます。現在のクリック率に対して成約数が10件であれば、クリック率を10倍にすれば100件の成約数が見込める計算になるでしょう。
クリック率を10倍にするためには、ページ閲覧数を増やすための施策が必要です。その際、ページに誘導するメールの配信数を増やしたり、より属性を絞り込んだコンテンツを配信したり取り組むべき改善策が明確になるでしょう。
分析結果による改善をくり返す
マーケティングオートメーションの分析は、改善に向けて取り組んだ結果を参考として、さらに調整して改善をくり返すことが重要です。分析することにより、結果が見えてきます。
現状による結果から、「メールの件名を変えてみたらどうか」や「反応の良いコンテンツを深掘りしてみたらどうか」など、さらに磨きをかけられるでしょう。分析結果をもとにして、改善をくり返すことが継続できれば、市場動向の変化への対応になるでしょう。
マーケティングオートメーションによる分析で改善点を見つけよう
この記事では、マーケティングオートメーションによる3つの分析や必要な理由を解説してきました。マーケティングオートメーションの分析は、顧客行動やWebサイトの状況、メールマーケティングによる結果などで得たデータから課題を見つけ出せます。
見つけ出した課題は、数値指標になるため具体的な改善策が見えてきます。そのような理由から、マーケティングオートメーションを改善点の洗い出しに活用してみてはいかがでしょうか。