非対面営業となるテレアポとインサイドセールスには、どのような違いがあるのでしょうか?インサイドセールスには、架電も含まれているため混同することが考えられます。両者の違いは、物理的な部分ではありません。マーケティング要素として異なる部分が考えられるでしょう。
この記事では、インサイドセールスとテレアポ6つの違いについて解説します。テレアポの特徴やインサイドセールスの特徴もあわせて紹介しましょう。営業手法の概念として、参考にしてみてください。
インサイドセールスとテレアポ6つの違い
インサイドセールスとテレアポには、6つの違いがあります。
目的が違う
インサイドセールス | テレアポ | |
目的 | 見込み客の確度を高めていく | アポイントの獲得 |
インサイドセールスとテレアポでは、目的に違いがあります。テレアポの目的となるアポイントの獲得の先にある見込み客の確度を高めることがインサイドセールスの目的です。そのため、アポイント獲得よりも、質の高い見込み客との接触が求められます。
成果指標が違う
インサイドセールス | テレアポ | |
成果指標 | ● 見込み客ニーズの顕在化
● 見込み客の有用な情報の入手 ● 興味関心を高められる情報の提供 |
● アポイント獲得数
● アポイント獲得率 |
インサイドセールスとテレアポでは、成果指標に違いがあります。テレアポは、明確な数値指標で判断できる点が特徴です。インサイドセールスの場合は、見込み客における心理プロセスの変容を「質」で判断します。
時間軸が違う
インサイドセールス | テレアポ | |
時間軸 | 長期的な成果 | 短期的な成果 |
インサイドセールスとテレアポでは、目標達成に向けた時間軸が違います。テレアポの場合は、「今日は30件の架電が目標」と日ごとに明確な数値目標の設定が可能です。インサイドセールスの場合は、見込み客の態度変容にあわせた段階的な施策が必要となるため、長期的な視点で成果を求めます。
訴求方法が違う
インサイドセールス | テレアポ | |
訴求方法 | 複数の手段やコンテンツで訴求 | 架電による訴求 |
インサイドセールスとテレアポでは、訴求方法に違いがあります。テレアポの場合は、電話を使った訴求です。インサイドセールスは、電話も含めてメールやSNS、Webビデオ会議などあらゆる手段やコンテンツを活用して多方面から訴求します。
架電相手が違う
インサイドセールス | テレアポ | |
架電相手 | ある程度の接点を経た見込み客が対象 | 情報量が少なく面識のない相手が対象 |
インサイドセールスとテレアポでは、架電相手となる対象が違います。テレアポは、リストをもとに面識のない相手への架電です。一方のインサイドセールスは、メールなどでやり取りした見込み客に適切な段階で架電するため、架電内容に対しての「質」が違います。
部門間との関係性が違う
インサイドセールス | テレアポ | |
部門間との関係性 | ● 営業部門へ商談に役立つ情報を連携
● マーケティング部門へ見込み客獲得や育成に役立つ情報を連携 ● 商談後のフィードバックでフィールドセールスと情報を連携 |
独立していて部門間の関係がない場合が多く、連携先としてフィールドセールス部門が考えられる |
インサイドセールスとテレアポでは、部門間の連携に違いがあります。テレアポは、独立した部門としてアポイント数の達成を目指す点が特徴です。一方のインサイドセールスは、営業部門やマーケティング部門など幅広く情報共有が求められます。
インサイドセールスの特徴
インサイドセールスの特徴は、架電も含めたあらゆるコンテンツで見込み客に訴求することです。あらゆるコンテンツとは、Web会議システムやメール、SNSなども含めて非対面で双方向コミュニケーションを活用できる手段を効果的に使って見込み客の確度を高めます。
テレアポの特徴
テレアポの特徴は、非対面で過去の見えない相手に対して、電話を介して実行する営業手法です。テレアポは、企業のコールセンターなどで架電による顧客との接点創出の役割を持ちます。
テレアポを機に、郵便物やメール、訪問営業などに展開するケースが一般的でした。ただし、近年では不明な電話番号を拒否するなどテレアポの効果が時代にあわなくなっている傾向です。
これからインサイドセールスが主流になる理由
インサイドセールスは、コロナウイルス対策の影響により利便性が増したリモートワークが大きな追い風となりました。リモートワークは、フィールドセールスの弱点となる属人化や移動コストなどの改善につながります。
感染症対策が下火になってきたとしても、業務効率化と時短による販路拡大が期待できるインサイドセールスへの注目が高まるでしょう。
インサイドセールスで営業活動を効率化しよう
この記事では、インサイドセールスとテレアポの違いについて、解説してきました。営業手法の概念的には、目的やターゲットとなる相手、訴求方法など異なります。2つの営業手法を比べると、より顧客個人の属性に深く訴求する場合は、インサイドセールスの選択となります。今後は、多様な価値観やパーソナライズ性の高い情報収集に対して、インサイドセールスの複数コンテンツによる訴求が求められるでしょう。