商品やサービスを販売するうえで、追客や集客、接客などの必要性が考えられます。では、これら3つの施策はどのような場面で使うことが効果的なのでしょうか。
今回は、ものを売る際に重要な3つの施策「集客・接客・追客」について、それぞれの施策が生かされる状況などを解説します。営業活動の手順などを調べている企業担当者は、ぜひお役立てください。
成約に必要な3段階の施策
集客や接客、追客は、成約に必要な3段階の施策です。これらの施策は、ひとつだけ取り組めば良いわけではありません。3つを段階的に活用することで見込み客の確度を上げられます。
集客
集客とは、企業が見込み客を集める活動をあらわします。自社商品やサービスに価値を見いだせる層を集める仕組みづくりです。人によっては、「集客=マーケティング」と勘違いすることもあります。実際は、マーケティングの施策のひとつとして集客が含まれます。
- マーケティング:商品開発から購入後の顧客サポートまですべての状況を改善する活動
- 集客:対象の商品を適切な顧客に認知させる方法
接客
実店舗ビジネスでの接客は、来店した顧客をもてなす行為にあたります。インターネット上の接客は、Webコンテンツに訪れた見込み客の居心地を高める役目があります。
Webコンテンツの接客は、コンテンツの見やすさや使い勝手などが考えられるでしょう。実店舗と違い非対面による一方通行の対応となるため、顧客心理を先読みしたシナリオが必要です。
追客
追客は、すでに自社ビジネスのことを理解している層へ訴求する施策です。追客の対象となる顧客は、既存顧客だけに限らず休眠客や見込み客も含まれます。成約という目的に向かって、定期的な訴求で確度を高めていく施策です。
集客に必要な広告キャンペーン・展示会開催
集客の役割を果たす施策は、広告キャンペーン、展示会の開催などが考えられます。それらの施策は、やみくもに宣伝しても効果が期待できません。効果的な実行には、見込み客の属性を絞り込み、具体的な課題解決で提案することが必要です。
広告出稿や展示会開催の告知メールなどは、具体性がなければスルーされてしまいます。そのため、ターゲットを絞り込んだ具体的な訴求が効果的です。
接客に必要なWebサイト・ブース
見込み客は、広告や展示会開催の告知メールなどから訪れます。訪問してきた見込み客は、自社ビジネスに触れる最初の機会となるでしょう。
訪問先のコンテンツでは、接客が見込み客の確度を高めます。広告経由の場合は、Webサイトであり、展示会開催の告知経由であれば、展示会ブースです。それぞれに次のような接客が考えられます。
- Webサイト(ランディングページ):訪問者にとって興味関心の高い情報を分かりやすく伝える
- 展示会ブース:来訪者の警戒心を取り除く適度な接客
はじめてWebサイトや展示会に訪れた見込み客は、「自分にとって必要な情報があるのか」という視点で滞在しています。そのため、Webサイトやブースに共感の得られるような具体性がなければ離れてしまうかもしれません。
Webサイトや展示会ブースのどちらにも共通していることは、万人受けを狙わないことです。自社ビジネスに高いニーズを持つと考えられる顧客層に向けてWebサイトやブースを作りましょう。
追客で重要なメール・資料提供・ウェビナー招待
Webサイトや展示会ブースに訪れた人は、自社ビジネスの存在を知った認知段階の見込み客です。認知段階の見込み客には、次の段階となる興味関心を高める施策が求められます。
認知段階の見込み客は、興味を高める情報の提供で関係性をつなぐことが大事です。商品やサービスに興味関心を持ち始めれば、選ぶ理由や基準を考え始めます。このように、段階ごとの訴求で確度を高める施策が追客です。追客では、次の訴求方法などがあります。
- メール配信
- 資料提供(ホワイトペーパーなど)
- ウェビナー招待
追客に欠かせないKPI設定と顧客管理
追客は、見込み客の確度を高める施策です。ただし、やみくもに訴求しても効果は期待できません。追客に欠かせないポイントは、KPI設定と顧客管理です。
KPI設定は、定量的な数値目標の設定から大きな目標達成を目指します。それには、見込み客の属性や行動データなども必要になります。見込み客に対しての段階的な訴求は、感覚的に実行するものではありません。
すべては、顧客との関係性を数値化したデータとKPIとのすり合わせです。追客は、データを基準に展開していくことが再現性の向上にもなります。
まとめ:3段階の施策を活用して顧客の確度を高めよう
ビジネスは、集客から始まり、接客を経て追客で成約するといっても過言ではないでしょう。今回解説してきた3段階の施策は、感覚的に進める施策ではありません。段階ごとの顧客行動のデータ管理が大切です。顧客行動のデータは、新規見込み客への訴求に役立ちます。それらデータ管理は、マーケティングオートメーションやCRMなどで効率的に実行できます。